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VTR1000SP2乗りのメンテナンス記録

VTR1000SP2 ダイレクトイグニッションコイル

今回はVTR1000SP2のDI化(ダイレクトイグニッション化)。

参考にしたサイトはいつものことながら海外Forumsである。

 

〜RC51FORUMS〜

www.rc51forums.com

 

〜参考スレッド〜

HOW-TO: 600RR coil on plug conversion | RC51 Forums

 

〜使用部品〜

CBR600RR(2003)イグニッションコイル 2本

 品番:30700-MEE-641

・プラグ NGK IRIWAY9 2本

・コネクタ(メインハーネス側)

 住友電装製HM防水シリーズ2極F:2P090WP-HM-F-tr

・コネクタ(イグニッションコイル側)

 古河電工RFWシリーズ2極F:2P090-FERFW-BK-F-tr

・コネクタの端子も合わせて用意

・ハーネス 1.25sq

・防水防振用のグロメット(外径30mmX内径20mm)

 

DI化によって得られるメリットとしては以下だろうか。

・コイル2つと高電圧が流れるプラグコード2本の撤去による軽量化とプラグコード故障要因の排除。

・コイルとプラグコードを撤去することによる部品点数削減。

・フロント/リアコイル2つ分の空きスペース確保。

 

今回のインストールにあたり少し懸念していた点は、VTRのCDI点火とCBRのフルトラ点火の違いである。

CDI:オルタネータ→コンデンサ(300V充電)→点火タイミング信号(放電)→一次コイル300V→二次コイル数万V→プラグ

フルトラ:バッテリ→一次コイル12V→点火タイミング信号(スイッチ遮断)→一次コイル300V (逆気電流)→二次コイル数万V→プラグ

 

CDIは一次コイルに300Vが来て二次コイルに数万Vが来る形だ。フルトラは一次コイルに12Vが来て、二次コイルに数万Vが来る。

一次コイルに300Vと12Vの差が発生するが大丈夫だろうかと思ったが、フルトラの原理上一次コイルに12Vが流れている状態でスイッチがオフになり、自己誘導作用によって一次コイルに300Vが発生し二次コイルにも数万Vが誘起される。

よって、CBRのDIを使用してもDI上は使用に耐えうると判断した。(私は有識者ではないため専門的な観点では間違っているかもしれないが)

Forums上でDI化して数年使用や10年使用している者のいるので私も人柱になるつもりである。もし不具合が起こればブログに書き記していく。

 

〜インストール〜

まず、プラグの準備から必要。CBRのダイレクトイグニッションコイルはターミナルがねじ型でないと取り付け出来ないため、VTRの純正採用プラグの一体型では使用不可。

なのでForums掲載当時はイリジウムプラグのターミナルを加工して取り付けていたようだ。

2022年時点では、NGKからターミナルがポンチカシメ型の「IRIWAY」が販売されているのでそちらを使用することにした。

IRIWAYの適合確認は以下の通り。

・VTRの純正適合プラグでDENSO「VK27PRZ11」がある。

・VK27PRZ11はDENSOIRIDIUM POWER「IK27」と互換あり。

・IK27とNGKのどのプラグと互換があるか確認。

NGK(Japan)プラグ対照表 | スパークプラグ/アフターマーケット製品|デンソー(2022年11月現在のURL)

・上記リストから調べたところ、入手しやすく手ごろな価格で一体型ターミナルではないNGKの互換プラグは「IRIWAY9」と判明。

 

次にターミナルナットの取り外しを行う。当然メーカー非推奨・保証対象外なのでご留意。

画像の通りに慎重に削っていけば上部と下部で分かれる形で緩めて取ることができる。

同じようにもう一本加工する。

作業時間:1本/約20分

 


次に配線の作成。

車両から純正イグニッションコイルを取外し、配線の長さを確認して作成する。

 

あとはプラグをIRIWAYに交換をして、作成したハーネスを取り回し、ダイレクトイグニッションコイルを取り付けて完了。コイルはCBR用なのでポン付けだと隙間があり不安定なので防振用にグロメットを取り付ける必要がある。

プラグ締め付けトルク:18N・m (1.8kgf・m、13lbf・ft)

プラグソケット:対角16mm

 

200kmほど試乗したインプレッションとしては交換前と特にフィーリング変わらない。電圧も交換前と変わらず。これはFORUMSにも書かれていた通り性能が向上するわけではないので想定通り。一方、プラグ交換を行なったので気持ち始動性は良くなった。